上腕二頭筋は上肢前面に付着する2つの頭を持つ筋肉で、上腕筋、烏口腕筋、腕橈骨筋、これらと共同して肘関節、肩関節の屈曲作用をする。

起始
上腕二頭筋長頭 肩甲骨関節上結節
上腕二頭筋短頭 肩甲骨烏口突起
烏口腕筋 肩甲骨烏口突起
上腕筋 上腕骨前方遠位半分
腕橈骨筋 上腕骨外側上顆
停止
上腕二頭筋長頭 橈骨粗面、上腕二頭筋腱膜
上腕二頭筋短頭 橈骨粗面
烏口腕筋 上腕骨内側面
上腕筋 尺骨粗面
腕橈骨筋 橈骨茎状突起外側
支配神経
上腕二頭筋長頭 筋皮神経(C5~C6)
上腕二頭筋短頭 筋皮神経(C5~C6)
烏口腕筋 筋皮神経(C5~C7,主にC7)
上腕筋 筋皮神経(C5~C6)
腕橈骨筋 橈骨神経(C5~C6)
作用
上腕二頭筋長頭 肩関節の屈曲、肘関節の屈曲、回外
上腕二頭筋短頭 肩関節の屈曲、肘関節の屈曲、回外
烏口腕筋 肩関節の屈曲、内転、水平内転
上腕筋 肘関節の屈曲
腕橈骨筋 肘関節の屈曲
上腕の肩関節、肘関節の屈曲に働く筋群になります。
アームカールの際のポジションによってトレーニングのメインとなる筋が変化します。
中間位の場合は、起始部停止部が向き合う腕橈骨筋がメインとなり、手の背面を上方に向けた場合は上腕筋、回外させた状態では上腕二頭筋がメインとして働く。
上腕二頭筋の最大伸長、最大収縮を出したい場合は中間位から回外させながらアームカールを行う。
上腕二頭筋長頭はインピンジメントを起こしやすい筋となります。
肩甲骨関節上結節に付着する上腕二頭筋は上腕骨が引き上げられることにより疼痛が起こる可能性があります。棘上筋同様に上腕骨を引き上げている根本的原因を改善する必要がある。
原因はさまざまだが、モーターコントロール上の問題や常に緊張している、拘縮などが上げられる。