多裂筋は脊柱起立筋の一つとしてまとめられることもありますが、インナーマッスルとして扱われる場合が多いです。
起始
仙骨、上後腸骨棘、腰椎乳頭突起、胸椎横突起、頸椎4〜7椎骨関節突起
停止
起始部より上部2〜4椎骨棘突起
支配神経
後枝
作用
脊柱の回旋、側屈、伸展
多裂筋はインナーマッスルとして働き、椎骨一つ一つに付着しているので細かな動作が可能となっています。多裂筋が機能不全となると脊柱起立筋がメインで働き、腰痛などにつながります。
多裂筋の機能をあげる必要が出てきます。
多裂筋の機能不全によって仙骨の後傾が促されるため、骨盤の後傾が起こり、お尻が垂れてしまったりします。
多裂筋が機能するための条件として胸腰筋膜が働いていることが挙げられます。
脊柱に付着していることから、左右差があることにより脊柱安定性がなくなり屈曲、伸展動作に代償が出る可能性もあります。ですので、胸腰筋膜に付着している筋群が働いていることも多裂筋の活性化につながります。
仙骨の後傾が起こることにより大臀筋、大内転筋、ハムストリングスなどの機能不全の原因ともなります。ヒトは前進する生き物ですので、骨盤、仙骨の後傾が起きてくると前進するための筋は機能しなくなります。スプリンターなどは特に仙骨、骨盤の前傾が見られます。